睡眠と食欲(嗜好性の食欲)

こんにちは!今回は食欲と睡眠の関係性についてお話していきます。

まず、食欲には生きるために必要な食欲」と満腹だが甘いスイーツやお菓子を見たら食べたくなる嗜好性の食欲」の2種類があります。

ダイエットは食欲を抑えてエネルギー(カロリー)摂取量を減らさなければいけません。

三大欲求を抑えるのは心身共に負担が大きく、とても大変です。

食欲を抑える方法があるのでしょうか?

今の健康科学で注目されているのがたんぱく質の摂取量を増やすと、食欲調節ホルモンに刺激を与え、食欲を抑えられるとされています。

しかし、しっかり睡眠をとることもとても大事になってきます。

その理由は、たんぱく質の摂取量を増やしても睡眠不足は食欲を高めてしまうからです。

空腹と満腹の仕組み

エネルギー(カロリー)制限をしていると空腹感を感じやすくなります。

空腹感は血液中のグルコース(ブドウ糖)の量が減り胃が緩み、グレリンというペプチドホルモンが放出され、視床下部にある摂取中枢の神経活動が高まります。

そこで食事をすると血液中のグルコース(ブドウ糖)の量が増え胃が張ってしまい、グレリンの放出が抑えられ、代わりに腸から消化器ホルモンの分泌が増えることで、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激され満腹感が生じます。

私たちの食欲はこれらの食欲調節ホルモンによってモニタリングされおり、その情報をもとに視床下部が調整しています。

食欲を抑える食物調節ホルモン

さらに食欲を抑える重要なレプチンという食物調節ホルモンがあります。

レプチンは脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンで、アディポサイトカインの代表的なものとされています。

アディポサイトカインの「アディポ」は脂肪で「サイトカイン」は脂肪細胞から分泌されるレプチンやTNF-aレジスチンの生理活生物の総称です。

長期間暴飲暴食をして脂肪細胞が大きくなるとレプチンの分泌量が増えます。

レプチンは視床下部の満腹中枢に作用して食欲を抑えるように働きます。

また、交感神経を活性化されて脂肪を燃やしエネルギーの消費を促します。

つまり食欲やエネルギー消費を調整する役割を担っているという事です。

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では、レプチンの分泌が減ると長期的に脂肪細胞が肥大化してきて食欲を抑えることが出来ず、ブレーキが効かなくなってしまいます。

このように消化管ホルモンは11回の食欲に関与していますが、レプチンは長期的な体重や脂肪細胞の変化に応じて太ることを防ぐ作用をしているのです。

睡眠不足による影響

しかし、これらの食欲調節ホルモンに悪影響を与える生活習慣があります。

それは、睡眠不足です。ある大学は睡眠時間5時間未満が「睡眠不足」7時間未満が「短い睡眠」という定義を定め、睡眠不足と短い睡眠によるグレリンとレプチンまたは肥満度・年齢の影響について研究をしました。

その結果、7時間未満の短い睡眠はグレリンの分泌を増やして、5時間未満の睡眠不足はグレリンの双方の分泌に影響を与えることが分かり、これらは性別・肥満度の影響を受けないという事が分かりました。

グレリンは空腹感を伝達するホルモンで、レプチンは満腹感を高めるホルモンです。

つまり、睡眠不足はグレリンの分泌を増やし、レプチンの分泌を減らすことにより、空腹感を感じやすく満腹感を感じにくくなってしまい、食欲を高めてしまう可能性が示唆されました。

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嗜好性の食欲

次に睡眠不足が生きるために必要な食欲を高めるという事についてですが、食欲にはもう1つの嗜好性の食欲があります。

嗜好性とは満腹なのに美味しそうなケーキなどを見たら食べたくなるような別腹の食欲の事を言います。

嗜好性の食欲は報酬系という脳の回路によって生じます。

ケーキなどを食べたときに自分が思っていた以上に美味しいと感じた場合、脳の前頭前野からエンドルフィンというものが分泌され美味しいという快感情報が中脳の腹側被蓋野に送られます。

すると腹側被蓋野からドーパミンが側坐核に放出され美味しいという快感(報酬)を得た行動(ケーキを食べる)が強化されるのです。

また、嗜好性の食欲にも睡眠が関わっていることがある研究で分かっており、睡眠不足では脳の報酬系の神経活動を高め別腹の食欲を高める可能性が示されました。


今の健康科学ではダイエットするためにたんぱく質の摂取量を増やし、食事を減らすのではなく食欲を減らしてダイエット効果を高めることが注目されています。

ここでも前提条件になるのが「十分な睡眠」です。睡眠不足は前半にもお伝えしましたが、グレリンとレプチンといった食欲調節ホルモンの働きを阻害し、食欲を高めてしまいます。

また脳の報酬系の神経活動を高めて嗜好性の食欲も高めてしまいます。

これではたんぱく質を摂取しても十分な食欲低減は期待できません。

このように睡眠と食欲は密接な関係があります。

皆さんももう一度今の睡眠スタイルを見直してみましょう。

どうしても睡眠時間が確保できない方や時間は足りてるが次の日に疲労が取れないなど感じる方は寝る前の習慣や食事のタイミングなどを見直し、睡眠の質を高める努力をしましょう。


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