こんにちは!
暑い夏にキンキンに冷えたビールが至福のひと時と感じる内山です!
最近のビールは「糖質ゼロ」とラベルが強調されているものが多くなってきていますね。
書店には数多くの「糖質制限」や「低炭水化物ダイエット」といったダイエット本が並んでいます。
皆さん、糖質を減らしたり、炭水化物の摂取を制限するエネルギー(カロリー)制限ダイエットをしたことがあるのではないでしょうか?
確かにエネルギー制限ダイエットは効率よく体重を減らすことができます。
しかし、減るのは体重だけではありません。筋肉量や筋力も減ってしまう可能性があります。
さらに、筋肉量が多く筋力が強いほど、病気による死亡率も低下することも明らかになってきています。
そのため、ダイエットによって筋肉量が減り、筋力が低下していしまうことは身体的な魅力度や健康を損なうことにつながってしまう可能性があるのです。
では、なぜダイエットをすると筋肉量や筋力が減ってしまうのでしょうか?
ダイエットすると筋肉量や筋力が減少する理由として・・・
体重は脂肪量と脂肪を除いた除脂肪量を合わせた重量になります。
除脂肪量とは、脂肪量を取り除いた筋肉や骨、内臓や血液など総重量のことを言います。
骨や内臓の重量はほとんど変化しないので、除脂肪量の変化を筋肉量や水分量の変化として解釈されます。
そのため、体重の減少は、脂肪量の減少だけでなく、除脂肪量(≒筋肉量)の減少も含まれます。
体重の減少 = 脂肪量の減少+除脂肪量(≒筋肉量)の減少
炭水化物の摂取量を減らす低炭水化物ダイエットをすると、たしかに体重は減りますが、脂肪量だけでなく、除脂肪量である筋肉量も減る可能性があるのです。
このようにダイエットによる体重の減少は、脂肪量だけでなく、除脂肪量である筋肉量をも減らしてしまうことが科学的に証明されてきています。
また、ダイエットは筋肉量の減少だけでなく、筋力の低下も招きます。
筋力の増減は、筋肉量と神経活動の適応によって決まります。
ダイエットは筋肉量の減少に寄与するので、筋肉量と神経活動から発揮される筋力も減少する可能性があります。
ダイエットは筋タンパク質の合成量を減少し、分解量を増やす
筋肉のもととなる筋タンパク質は24時間、いつも合成と分解を繰り返しており、そのバランスがつり合っていることによって筋肉量は維持されています。
そこで、筋トレをして十分なタンパク質を摂取すると筋タンパク質の合成量が分解量よりも大きくなり、筋肉量が増える筋肥大が生じます。
では、ダイエットをすると筋タンパク質の合成と分解のバランスはどうなるのかというと、合成量が抑えられ、分解量が大きくなることによって筋肉量が低下してしまうのです。
エネルギー摂取量を40%減少させたダイエットを10日間行い、その前後の体重、除脂肪量、大腿四頭筋(外側広筋)の筋タンパク質の合成率を計測した結果、 10日間のエネルギー制限ダイエットにより、体重は1.8±1.0kg減少しましたが、除脂肪量も1.0±0.8kg減少してしまいました。また、筋タンパク質の合成率の低下も認められたようです。
この結果から、エネルギー制限ダイエットによる筋肉量の減少は、筋タンパク質の合成量の減少が寄与することが示唆されました。
さらに、エネルギー制限ダイエットにより筋タンパク質の分解量が増加する可能性も報告されています。
エネルギー摂取量を20%少なくしたエネルギー制限ダイエットを10日間行いました(タンパク質摂取量は同等)。ダイエットの前後で筋タンパク質の分解率が計測されました。
その結果、エネルギー制限ダイエットをすると、筋タンパク質の分解率が60%も増加することが示されたのです。
これらの結果から、10日間という短期のエネルギー制限ダイエットにより、筋タンパク質の合成量が低下するだけでなく、分解量も増加することによって、筋タンパク質の合成・分解バランスが筋肉量の減少に大きく傾いてしまうのです。
これがダイエットをすると筋肉量が減ってしまう メカニズムです。
では、筋肉を減らさずにダイエット方法は次回のブログをお楽しみにお待ちくださいませ。
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